
ECサイトの売上が上がらない原因と改善
この記事の要点
- 売上低迷はアクセス数・購入率・客単価の3要素に分解して特定する
- ECの平均購入率は1%〜2%前後で商材や客層により幅がある
- 改善は集客より先に商品写真や説明文などの受け皿整備から着手する
ECサイトの売上が上がらない主な要因は、「アクセス数」「購入率(CVR)」「客単価」の3要素のいずれか、または複数が低迷している点にあります。売上は「アクセス数 × 購入率 × 客単価」の掛け算で決まるため、どの数字に問題があるかを分解して特定し、1つずつ対策を進めることが改善への最短ルートです。
自分でネットショップを運営している小さなお店やメーカーの現場では、「何から手を付ければよいかわからない」という悩みが少なくありません。やみくもに広告を出したりSNSを更新したりする前に、まずは自店の現状を整理しましょう。
ECサイトの売上が上がらない3大原因を特定する
売上を構成する3つの要素ごとに、よくあるつまずきの原因を見ていきます。
1. アクセス数が不足している
そもそも商品ページを見てもらえていなければ、どれほど魅力的な商品でも購入には至りません。検索エンジンからの流入がほとんどない、広告の配信設定が絞られすぎている、あるいはSNSのフォロワーへ告知が届いていないといったケースがあります。
アクセス解析ツールを確認し、1日に訪れている訪問者数(ユニークユーザー数)を把握しましょう。小規模なショップの場合、まずは月間1,000人から3,000人程度の訪問者を安定して集められるかが最初の関門となります。
2. 購入率(CVR)が低い
サイトに人は集まっているものの、購入ボタンが押されない状態です。ECサイトにおける一般的な購入率は、商材や集客経路によって幅があるものの、1%から2%前後がひとつの目安とされています。高級品やBtoB向け製品では0.5%前後にとどまることもあり、逆にリピーター中心の食品などでは3%を超える場合もあります。
購入率が極端に低い場合、商品写真が少ない、説明文が不十分で不安が残る、送料や支払い方法がわかりにくいといった要因が考えられます。
3. 客単価が低い
注文数はある程度あっても、1件あたりの購入金額が小さいために全体の売上が伸び悩む状態です。単品購入で終わってしまい関連商品が一緒に買われていない、あるいは送料を無料にするための「ついで買い」の提案が設計されていないショップでよく起こります。
どこを直す?商品ページの改善手順と具体例
集客を急ぐ前に、まずは受け皿となる商品ページの改善から始めるのが堅実です。購入率が低い状態のまま広告費をかけてアクセスを増やしても、費用対効果が合わなくなるためです。
メイン写真の直し方
商品一覧や検索結果で最初に目に入るメイン写真は、クリック率と購入意欲を大きく左右します。
- 直す前:白い背景に商品だけを置いた、光量の足りない暗い写真
- 直した後の例:実際に部屋に置いた様子や、人が手に持っている様子がわかる自然光の写真
サイズ感や利用シーンが直感的に伝わると、購入前の不安が和らぎます。商品の魅力を引き出す撮影を工夫してみましょう。
商品説明文の直し方
スペックだけを並べるのではなく、購入者が「自分の暮らしがどう良くなるか」を想像できる文章に書き換えます。
- 直す前:「原材料:綿100%、サイズ:34cm×80cm、日本製。高品質なタオルです。」
- 直した後の例:「毎朝の洗顔が楽しみに。吸水性にすぐれた綿100%の泉州タオルです。34cm×80cmと一般的なフェイスタオルより少し長めで、頭に巻いてもしっかり留まります。部屋干しでも乾きやすい織り方を採用しました。」
使い道や具体的な特徴を言葉にすることで、価格以上の納得感を持ってもらえます。なお、品質や原産地などを記載する際は、誤認を招く表現にならないよう配慮が必要です。広告や表示のルールに不安がある場合は、消費者庁が公開している景品表示法などの関連情報を確認してください。
カート周りと配送案内の直し方
「送料がいくらかかるか購入直前までわからない」状態は、いわゆるカゴ落ちの大きな原因です。
- 直す前:カートボタンの下には何もなく、「送料は決済画面で計算されます」とだけ小さく記載
- 直した後の例:カートボタンのすぐ下に「全国一律送料〇〇円 / 〇〇円以上で送料無料」「平日12時までのご注文で翌日発送」と明記
購入完了までにかかる総額やお届け時期を事前に把握できるように整えるだけで、離脱を抑える効果が期待できます。決済手段や配送設定の具体的な変更方法は、お使いのカートサービスの公式ヘルプで確かめてください。
URLを入れるだけで、あなたのサイトのEC・AI検索・Googleマップの弱点が30秒でわかります。直すべき箇所が優先順位つきで出ます。完全無料・登録不要です。
無料でサイトを診断する →客単価を高めるための施策
アクセス数と購入率の土台が整ってきたら、客単価を上げる施策に取り組みます。客単価は次の2つのアプローチで高められます。
セット販売やついで買いの設計
一緒に使われることが多いアイテムを組み合わせた「スターターセット」や「ギフトセット」を用意します。また、「あと〇〇円で送料無料」という案内を表示させ、単価が1,000円前後の消耗品や関連小物をカート付近で提案することも有効です。
価格帯の見直し
原材料費や仕入れ価格が高騰している場合、無理に価格を据え置くと利益が残りません。商品の付加価値をしっかり説明したうえで、適正な価格へ見直すことも検討しましょう。中小企業の経営改善や資金繰りに関する相談は、中小企業庁の支援窓口などを参照するのもひとつの方法です。
改善を進める際の注意点
一度にすべてのページを大幅に変えてしまうと、どの修正が数字に影響を与えたのかが判断できなくなります。まずは売れ筋候補の1〜2商品に絞り、メイン写真や説明文を変更した前後で、2週間から1か月おおよその期間を空けて数値を比較してください。
自店の数字を冷静に分析し、小さな改善を積み重ねていくことが、長期的に強いネットショップを育てる基本姿勢です。
よくある質問
- Q. アクセス数はあるのに購入されない場合の主な原因は何ですか?
- A. 商品写真が少なく使用感がイメージできない、送料や手数料が決済直前までわからない、ターゲットと集客層がずれているといった原因が考えられます。
- Q. 商品ページの改善効果はどれくらいの期間で測定すべきですか?
- A. アクセス規模にもよりますが、施策変更後2週間から1か月おおよその期間を設けて、購入率や滞在時間の変化を比較するのが適切です。
- Q. 客単価を上げるために最初に取り組むべきことは何ですか?
- A. 関連商品を組み合わせたセット商品の作成や、「送料無料ラインまであと少し」の購入を促す手頃な価格帯の合わせ買い商品の配置が効果的です。

